※九州に伝わる昔話。
広く全国的にもしられている、はなたれ小僧さま。
ネットで検索してもらえるといろんな方の小僧さまの絵が見られると思います。
土地土地によって、道具が変わっていたり、サブキャラが変わっていたりするのが特徴です。久留米の真弓川という川があって、その川のほとりに「はなたれ小僧さま」の碑が建っています。そこが発祥地と言われています。
昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山で柴を刈って、それを町に売りにいく仕事をしていました。
この時代、川の下には龍の神様が住んでいると言われてました。
ですから、おじいさんは売れ残った柴を
「龍神様、売れ残った柴ですが立派なものですから使ってください・・」
と川の下の竜宮にプレゼントしていました。
そんなある日のこと。
この日はちっとも柴がうれません。
おじいさんは、いつもと同じように柴を龍神様にプレゼントしてあげました。
そして、帰ろうとしたとき・・・誰かに呼び止められました。
振り返ってみてみると、綺麗な着物を着た女の人とボロボロの着物を着た男子の子が立っていました。
女の人は、
私は龍神様の使いの者です。いつもりっぱな柴をプレゼントしてくれて、たいそう喜んでおられました。
お礼に、この小僧さんを使わせてあげよう・・と言っておられました。
小僧さんをよくみると、二本の太い鼻汁を垂らしてニタニタ笑っていました。
女の人が、この小僧さんが普通の食べ物は食べません。
新鮮なエビナマスを作って食べさせてあげてください。そうしたら、おじいさん達の願い事をなんでも叶えてくれますよ。
そいういって、どこかへ行ってしまいました。
おじいさんは、小僧さんを連れてうちに帰りました。
-つづく-